日本薬学会年会シンポジウム「若手が切り開くMolecular Toxicology」
日本薬学会第126年会(仙台)
若手が切り開くMolecular Toxicology1~毒性学領域における分子メカニズム解明のアプローチ~
日 時 | : | 平成18年3月29日 午前9時~11時 |
場 所 | : | 仙台国際センター 桜1 |
オーガナイザー | : | 黄 基旭(東北大院薬)、中西 剛(阪大院薬) |
内容の概略
『毒性学』とは、生体異物の有害な作用を解明する学問分野である。毒性学研究においては、実験動物に被験物質を投与し、致死性、催奇形性、発癌性等の検討を行うことが基本ではあるが、化学物質の詳細な毒性メカニズムを追求するためには、その作用点を分子レベルで解明する必要がある。またヒトを含め100種類以上の生物種のゲノム解析が完了した昨今においては、これらの情報を元に毒性発現機構をよりミクロなレベルで捕らえる『トキシコゲノミクス』や『トキシコエピジェネティクス』という新たな概念に基づいたアプローチの確立、さらには遺伝子改変動物等を用いた化学物質の毒性評価およびその作用機構の解明が行われつつある。本シンポジウムでは、このような観点から化学物質の様々な毒性の評価およびそのメカニズム解明を試みている若手の先生方にご講演いただき、今後益々進化するであろうMolecular Toxicologyの方向性について議論を深めたい。1. | PACAP遺伝子欠損マウスにおけるトリメチルスズ毒性 新谷紀人(阪大院薬),荻田喜代一(摂南大薬),森田佳子(阪大院薬),橋本 均(阪大院薬),馬場明道(阪大院薬) |
2. | メチル水銀毒性発現に関わる分子メカニズム 黄 基旭,(東北大院薬) |
3. | 肝化学発がん過程において発現変化するヒストン修飾因子と毒性発現 長田茂宏(名市大院薬) |
4. | 分子レベルでの毒性発現機構の種差を踏まえたより精緻な安全性評価を目指して! 山田智也(住友化学生物環境科学研) |
5. | 齧歯類を用いた発生毒性評価の問題点とその将来展望 中西 剛(阪大院薬) |
日本薬学会 環境・衛生部会 若手研究者交流促進委員会