日本薬学会年会シンポジウム「若手が切り開くMolecular Toxicology」
日本薬学会第130年会(岡山)
若手が切り開くMolecular Toxicology5~化学物質に対する感受性を決定する生体システム~
日 時 | : | 平成22年3月23日 午後3時~5時30分 |
場 所 | : | 岡山大学津島キャンパスB41 |
オーガナイザー | : | 藤原 泰之(愛知学院大薬)、木村 朋紀(摂南大薬) |
内容の概略
“若手が切り開くMolecular Toxicology”シリーズは、化学物質の毒性評価およびそのメカニズム解明を分子レベルの視点から研究を進めている若手の先生方にご講演いただき、今後益々進化するであろうMolecular Toxicologyの方向性について議論を深めることを目的に実施し、今回で5回目を迎える。 近年の分子生物学の進歩によって種々の細胞機能の分子メカニズムが次々と明らかにされてきた。これらの知見を利用することによって、これまで毒性発現機序が未解明であった化学物質の作用メカニズムが分子レベルで説明可能となりつつある。また反対に、ゲノムワイドスクリーニングなどの分子生物学的手法を取り入れて毒性発現機構を包括的に解析することで、新たな分子メカニズムを提示することにつながった例もある。今回のシンポジウムでは、様々な薬剤や環境汚染物質などの化学物質の感受性を決定する(若しくは感受性に影響を及ぼす)生体システム並びに生体因子に着目した研究を精力的に展開されている先生方に最新の研究成果をご紹介いただき、化学物質に対する生体応答を生体システムの観点から考察し、化学物質の毒性発現機構の解明や実験動物に依存しない毒性評価系構築に向けたMolecular Toxicologyの展望について議論したい。1. | 制がん剤感受性を規定する遺伝子の同定およびその作用機構の解析 高橋 勉(東北大院薬) |
2. | 異物応答に関与する核内受容体CARの局在調節機構 菅野裕一朗(東邦大薬) |
3. | 血管内皮細胞における鉛に対する小胞体ストレス応答機構の解析 新開泰弘(北陸大フロンティア) |
4. | ディーゼル排気微粒子による免疫システムかく乱とその分子基盤 井上健一郎(国立環境研) |
日本薬学会 環境・衛生部会 若手研究者交流促進委員会